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製造業の生産性向上のポイントは?
低下する原因や取り組みの成功事例

2024.1.30

製造業生産性向上

製造業の生産性向上のポイントは?
製造業では、工場の生産ラインでのものづくりをいかに効率よく行うか、生産性を高めることが重視されています。近年、製造業界は少子高齢化にともなう労働人口の減少により、人材不足に悩まされています。そのため、生産性向上の重要性は、ますます高まっている状況です。

そこで今回は、製造業における生産性の考え方や重要性、生産性を低下させるさまざまな要因、生産性向上のポイントを解説します。また、実際に生産性を向上させた成功事例や、おすすめソリューションをご紹介していますので、ぜひ参考にお読みください。

目次

製造業における生産性の基礎知識

製造業における生産性とは、具体的にどのような意味合いがあるのでしょうか。製造業における生産性の種類など、基礎知識をあらためておさらいします。
製造業における生産性の基礎知識

生産性の種類

生産性とは、原材料や労働力、設備などを投入したことにより、作り出される製品の生産量の割合を指します。基本的には、「ヒト(人的資源)・モノ(物質資源)・カネ(資金)」といった観点で算出されることが多いです。生産性は大きく3つに分類されており、「労働生産性」「設備生産性」「資本生産性」といった種類が挙げられます。生産性という言葉が使われるとき、多くの場合は労働生産性のことを指すのが一般的です。例えば、従業員1人当たりの生産量、労働時間1時間当たりの生産量などが労働生産性に該当します。

製造業における生産性の考え方

製造業において、製造量が大幅に向上することはほとんどありません。そのため、生産性の向上だけではなく製造量を維持することも現場では重視されるのが特徴です。また、製造業では、労働生産性だけでなく、設備生産性や資本生産性も、生産性の評価に大きく関わってきます。製造業の決算では、製造原価報告書を補足資料として発表されるケースも多いです。

製造業で生産性向上に取り組むべき理由

なぜ製造業では生産性向上の施策へ積極的に取り組む必要があるのでしょうか。ここでは、生産性向上に取り組む重要性を解説します。
製造業で生産性向上に取り組むべき理由

利益の向上につながる

原材料の無駄や作業工程のロスを減らして生産性が向上すると、企業は利益の増大が期待できます。少ない資源でより多くの製品を作れるようになるためです。さらには、業務フローの改善によって発注ミスや作業ミスを減らせれば、無駄なコストの削減にもつながります。このように、生産性向上は企業の利益に直接的な影響を与える重要な取り組みです。

人手不足への対策になる

製造現場の作業を効率化すると、限られたリソースで従来と同様、もしくは従来以上の生産性を確保できるようになります。製造業界では多くの企業が人材確保の課題を抱えていますが、採用競争が激化しており、社外からの採用が難しい状況です。新たに人材を採用する以外に、効率化の施策によって自社内で人手不足に対応できる可能性があります。

競争力の強化ができる

国内外の製造業界における同業他社との競争で勝ち抜くには、既存の資源を活用しながら付加価値をさらに高める取り組みが欠かせません。特に近年は、海外企業の競争力がますます高まっている状況にあります。生産性向上の施策によって、現状の資源でより良いサービスを提供できるようになると、競争力が高まります。グローバル市場で勝ち抜く企業になる上でも、生産性向上は重要です。

品質の安定につながる

生産性向上の施策では、マニュアル化による作業の標準化に取り組むことで、製品の品質安定の効果も期待できます。その理由は、従業員が統一された手順で作業に取り組める環境が整うためです。製造現場では多くの作業者が多数の工程に携わっています。このように経験やスキルが異なる従業員が働く場合でも、製品の品質が安定しやすくなります。

製造業の生産性が低下する主な原因は?

製造業の生産性は、以下のさまざまな要因によって低下するおそれがあります。考えられる原因を押さえた上で、自社の製造現場を見直してみてはいかがでしょうか。
製造業の生産性が低下する主な原因は?

作業ミスによるロス

現場で作業手順が標準化されていなかったり、品質管理が徹底されていなかったりすると、製品の不良率が上がり、再生産や不良品の廃棄にかかるコストが増加します。業務マニュアルの整備が不十分な場合は注意が必要です。

管理不足によるロス

需要予測や在庫管理が適切に行われていないと、作り過ぎや在庫切れなどの無駄が発生してしまいます。資金繰りや納期に影響を及ぼすため、生産計画を見直し必要に応じて生産管理システムの導入をご検討ください。

コミュニケーション不足

製品の完成までには多様な部門が関わっています。日頃の業務では設計・開発・製造・販売といった複数の部門をまたぐ仕事が少なくありません。部門間で情報共有や連携が不足すると、無駄な作業や修正が発生し、生産性が低下するおそれがあります。

業務の属人化

特定の従業員に業務のスキルやノウハウが集中していると、担当者の不在時に業務が遂行できないといった問題が生じます。現場の生産性を低下させるだけでなく、担当者の人事異動や定年退職により技術が失われるリスクもあります。

人手不足による負担

慢性的な人手不足の状況が続くと、従業員1人当たりの業務量の負担が増加して残業が発生するなど、生産性の低下を招きます。さらには、労働環境への不満から従業員のモチベーションが低下したり、離職率が高まったりするのも注意点です。

製造業における生産性向上のポイント

製造業において生産性を向上させることは、実益につながるため重要視されます。ここでは、生産性向上のポイントを具体的に解説するため、ぜひ参考にお読みください。
製造業における生産性向上のポイント

生産性向上を強化する範囲を明確にする

生産性を上げるには、どの問題に注力して強化すべきなのか、解決へ向けて取り組む範囲を明確に決める必要があります。多くの企業では、まず「作業者の人件費」「製品の出来高」といった分野に絞り込み、解決策を検討するのが一般的です。このように範囲を明確化すると、施策の内容が具体化され、成果につながる有効な取り組みが期待できます。また、実際に対策を講じた上で、目標達成度や成果に関するデータを取得すると、今後も継続的に対策すべき項目を判断しやすくなります。

業務を見える化する

製造業の生産性を向上させるには、現状の業務フローを可視化して、業務効率化の方向性を整理することが大切です。業務の見える化に取り組み、業務フローをチェックすることで自社の「ムリ・ムダ・ムラ」を分析する必要があります。その際、不要と判断された作業工程は徹底して省略や軽減を行い、業務フローを最短化します。業務の無駄をなくすことで、生産性向上を実現可能です。業務の見える化にはITツールを活用すると、部署や企業全体の業務内容を把握しやすくなります。

設備・システムを見直す

製造業における生産性向上の施策の中でも、設備・システムの見直しは大きな効果が期待できます。無駄を削減して効率的に業務を遂行することで、生産性向上につながるためです。近年は製造業界においてもDXやデジタル化が注目されています。IoT・AI・ロボット・RPAといったさまざまな最先端テクノロジーの導入によって、生産効率を高められる可能性があります。このように業務効率化の効果が期待できる設備・システムの導入に積極的に取り組むこともポイントです。

現在、業務で使用している設備・システムの機能性や費用対効果を確認し、自社の目的や業務プロセスに適しているか、あらためて見直してみるようおすすめします。必要に応じて設備・システムを変更して最適化すると、生産性を高められる可能性があります。その際は、運用コスト・製造量・ユーザビリティーなどの観点で比較検討し、自社に適した設備・システムを選択することが重要です。

製造業の生産性向上において重要な設備・システムの見直しについて、詳しくは次の見出しでも扱います。デジタル化による生産効率の向上もぜひご検討ください。

生産性向上の成果を定量化し検証する

生産性向上の施策へ取り組む際は、事前にKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)を設定して、定量的に成果を計測することがポイントです。初めに目標設定を行い、施策の成果を定点観測することで、数値に基づいて有効性を検証しやすくなります。蓄積されたデータは、今後も継続的に施策を進めていくべきかの判断材料として利用できます。

製造業の設備・システム見直しによる生産性向上の成功事例

京セラドキュメントソリューションズでは、製造業における生産性向上の成功事例がございます。以下で、製造業ならではの課題を解消した事例についてご紹介いたします。

成功事例1:個別で保管している電子データを一括管理

ある現場では、文書や図面を電子化していたものの、個別のPCにローカル保管していました。そのため、情報共有に手間がかかり、紛失リスクがあることが課題でした。そこで導入したのが、A3複合機「TASKalfa 2554ci」と、NAS(Network Attached Storage:ネットワークに直接接続するファイルサーバー)の組み合わせです。NASでデータを一元管理することで、文書の紛失リスクを低減。また、共有サーバーでのデータのやり取りが増え、情報共有の工数が削減。さらに、無駄な印刷が減り、印刷コスト削減にも成功しました。

成功事例2:iPhoneで撮影した写真をPCを介さず直接印刷

ある家具製造業の現場では、iPadやiPhoneで撮影した写真をPCに取り込んだ後、複合機で出力する運用を行っていました。しかし、この運用では毎回PCに取り込む時間と手間がボトルネックとなります。そこでA3複合機「TASKalfa 2554ci」にWi-Fi-Direct接続機能を追加し、iPadやiPhoneから直接印刷できるように対策を行いました。結果、出力の工数を大幅に削減されました。また、ドキュメントを電子データで管理することで、必要なドキュメントを速やかに探せるようになり、業務効率化を実現できました。

成功事例3:既存の社員証でユーザー管理認証を設定

ある企業では、組織変更や人事異動があった場合に、複合機ごとに社員情報の登録設定が必要な状態でした。現状の運用では、社内の人員に修正や変更が発生する度に工数がかかってしまいます。そこで導入したのが、ICカードを使った認証印刷を可能にするソフトウェア「TASKGUARD IDマネージメントシステム」です。これによりサーバーで社員情報を一括管理し、ICカード化された社員証で認証印刷ができるようになりました。複合機に登録した社員情報の修正や変更の作業がなくなることで、結果として4,200分※の工数削減を実現、業務プロセスの効率化に成功しています。
※14台の複合機に対して、年1回の修正・変更作業に60分/台かかり、5年間運用した場合4,200分=14台×60分/台×5回

成功事例4:社外秘データを共有で管理しながらもセキュリティー体制は万全

ある企業の人事労務部門は、社外秘データの一元管理を検討していました。そこで、セキュリティー性の高いビジネス向けクラウドストレージ「Fleekdrive」を導入し、A3複合機「TASKalfa 3554ci」と連携する運用を採用。データの保管場所をクラウドに刷新しました。その結果、資料の保管や閲覧の体制を整備することで、情報共有の効率化につながり、過去資料の検索性を向上させています。また、個別PCでのデータ管理をなくすことで、紛失リスクを低減できました。機密情報管理のセキュリティー性を高めながら、社内で効率的にデータ共有する手段を確保した成功例です。

製造業の生産性向上におすすめの複合機・連携アプリケーション

最後に、製造業の生産性向上におすすめの複合機や、連携アプリケーションをご紹介します。製造現場の生産性向上へ向けた改革は、ぜひ京セラドキュメントソリューションズにご相談ください。

また、以下の関連記事では、生産性向上につながる複合機・プリンター活用方法を解説しています。労働環境の見直しでお役立ていただけるため、併せてお読みください。

【参考】生産性向上につながる複合機・プリンター活用方法https://www.kyoceradocumentsolutions.co.jp/solution/theme/mfp-printer-katsuyou/

カラーA3複合機
TASKalfa 7054ciシリーズ

オフィスのデジタル化や、多様な働き方に対応した、高機能なカラーA3複合機です。
ドキュメント共有の効率化に貢献する機能を搭載。アプリケーションやITツールとの連携に優れ、業務の自動化に役立ちます。

カラーA3複合機TASKalfa 3554ci

KYOCERA Caputure Manager

面倒な紙文書の仕分け作業を自動化するITツールです。
日々発生する帳票や図面の仕分けやデータ入力などの作業を効率化できます。
文書内の文字・イメージ・バーコードを一括抽出し、情報に基づいて自動で仕分ける仕組みです。

KYOCERA Capture Manager

Fleekdrive Connect

複合機から直接、企業向けオンラインストレージに紙文書や受信ファクスを保管し、簡単に管理できる環境を構築します。
クラウド連携によって、セキュリティー性を高められるのもメリットです。

Fleekdrive Connect

TASKGUARD IDマネージメントシステム

IDカードを複合機にかざした後でプリントアウトを開始する、セキュアプリントシステムを構築できるソフトウェアです。
機密情報ののぞき見や放置プリントによる情報漏えいを防止します。またカラープリントの出力枚数制限ができるため、コスト削減にも効果的です。

TASKGUARD IDマネージメントシステム

製造業の生産性を高めるために設備やシステムは見直そう

生産性を向上させるためには、業務の無駄をできるだけ減らして効率化を図った上で、自社の業務に適した設備やシステムを導入することが大切です。生産性向上の施策でお悩みのご担当者様は、ぜひ今回ご紹介した成功事例をご参考になさってください。

また、京セラドキュメントソリューションズでは、製造業ならではのお悩みに合わせて課題解決につながる多彩なソリューションをご提案しています。以下のダウンロード資料では、製造現場でよくある課題と解決策をご紹介しているため、ぜひお読みください。

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本資料では、製造現場の生産性向上に役立つ情報をお伝えします。なかでも、多くの企業が推進しているペーパレス化や、紙書類にまつわる面倒な業務を効率化するソリューションをご紹介。製造業の管理者や業務改善の担当者様、業務改革にぜひお役立てください。

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