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企業が行うべきメールセキュリティー対策とは?重要性や主なリスク

2024.11.25

セキュリティー

企業が行うべきメールセキュリティー対策とは?重要性や主なリスク
電子メールは、ビジネスシーンにおいて電話と同様に欠かせないコミュニケーションツールとなっています。ところが昨今は、メールの脆弱性を狙ったサイバー攻撃が増加している状況です。企業は業務に必須なメールを安全に利用するために、セキュリティー対策を講じる必要があります。

そこで本記事では、企業が行うべきメールセキュリティー対策について解説します。情報セキュリティーのご担当者様は、ぜひ参考にお読みください。

目次

メールセキュリティー対策とは?

初めに、ビジネスシーンのメールセキュリティー対策の基本から解説します。情報セキュリティーのご担当者様は、メールセキュリティー対策の重要性をご確認ください。
メールセキュリティー対策とは?

メールセキュリティー対策の概要

メールセキュリティー対策とは、メールを悪用したサイバー攻撃から利用者を守るための対策を指します。近年は、メールが原因で発生するサイバー攻撃の被害があとを絶ちません。メール経由でのマルウェア・ランサムウェア感染のほか、不正アクセスでのシステムの破壊、詐欺による金銭の搾取までさまざまな被害が発生しています。

メールセキュリティー対策の重要性

昨今、ビジネスメール経由でサイバー攻撃の被害を受けるケースが増えています。社内のシステムや機密情報を攻撃者から守るためにも、メールセキュリティー対策を講じることが重要です。サイバー攻撃の被害にあった企業は、非常に大きな損失を受けることになります。例えば、社内の個人情報が流出する情報漏洩事故が発生した場合、自社が顧客や取引先の加害者となるおそれがあるのです。それだけでなく、攻撃者に乗っ取られた社内端末から感染メールを送信され、自社が加害者となるリスクも存在します。さらには、こうした事実が広く報道されれば、企業やブランドの信用低下にもつながりかねないため注意が必要です。

メールセキュリティーにおける主な脅威の種類

ビジネスシーンのメール利用には、「標的型攻撃」や「ばらまき型攻撃」などの危険が潜んでいます。また、業務中に発生する人的ミスにも注意が必要です。ここでは、メールにおける主なセキュリティーリスクをご紹介します。
メールセキュリティーにおける主な脅威の種類

標的型攻撃

特定の企業や個人を狙ったメール攻撃の手口です。近年は、悪意のある第三者が企業の従業員を騙す「ビジネスメール詐欺(BEC)」の被害が増えています。企業をターゲットにした標的型攻撃では、社内の上司や取引先を装うほか、事業と関係のある会計士や金融機関からの連絡を偽装した攻撃メールが送られます。なかには従業員が過去に送信したメールに返信する形式を取った、巧妙な攻撃メールが送られるケースも少なくありません。攻撃メールに記載されたURLや添付ファイルをクリックするよう従業員を誘導し、マルウェアやランサムウェアに感染させます。

【被害例1】取引先に偽装するケース

取引先の請求担当者を装った攻撃者から、「〇月分の請求書送付のご案内」という件名の攻撃メールが届いた。騙された従業員が添付ファイルを開封したところ、社用PCがマルウェアに感染してしまった。

【被害例2】自社の経営層に偽装するケース

自社の経営者を装った攻撃者から、「A社の支払いの件で至急この口座へ入金して欲しい」という内容の攻撃メールが届いた。騙された財務担当者が不審な口座へ請求額を振り込んでしまった。

ばらまき型攻撃

フィッシングメールやスパムメールに代表されるような、不特定多数を狙ったメール攻撃の手口です。悪意のある第三者が不特定多数のメールアドレスに攻撃メールを送りつけて、メールアカウント・口座番号・暗証番号・パスワードなどの重要な情報を聞き出して窃取します。その後、不正アクセスなどの被害に発展する可能性があるのが注意点です。ばらまき型攻撃では、大手企業・大手オンラインサイト・公的機関などを装ったメールが送られます。以下の例のように、ビジネスシーンで利用するサービスに偽装する事例も少なくありません。

【事例1】金融機関に偽装するケース

金融機関を装った攻撃者から「重要なお知らせ」というメールが届いた。偶然、業務で取引のある金融機関名だったため、騙された従業員がメールから不審なサイトにアクセスして口座番号と暗証番号を入力した。後日、口座から不正に送金されてしまった。

【事例2】宅配業者に偽装するケース

宅配業者を装った攻撃者から「お荷物のお届けがありました」というメールが届いた。偶然、業務で荷物の到着を待っていたため、騙された従業員がメールから不審な荷物追跡アプリをインストールした。後日、社用スマートフォンが乗っ取られてしまった。

内部の人的ミス

メール送信時の人的ミスが原因で発生する情報漏洩事故にも注意が必要です。例えば、宛先のメールアドレスの入力を誤り、社内の情報が外部の第三者へ流出するケースが挙げられます。また、一斉送信時に「Bcc(=ほかの受信者のメールアドレスを表示させない)」の設定が必要なところ、誤って「Cc(=全受信者のメールアドレスを表示させる)」に設定してしまい、送信先のメールアドレスが流出するケースもよく見られます。

メールセキュリティーの種類

ビジネスシーン向けに、各サービス提供会社からメールセキュリティーのソリューションが提供されています。ここでは、メールセキュリティーソリューションの主な種類をご紹介します。
メールセキュリティーの種類

送信ドメイン認証(SPF/DKIM/DMARC)

メール送信元のドメインを認証するセキュリティー対策方法です。メールサーバーで送信者の検証を行い、認証に失敗したメールを排除します。なりすましメールによるフィッシング詐欺などの対策に有効です。IPアドレスによる認証方法「SPF」、電子署名による認証方法「DKIM」のほか、認証失敗したメールを隔離・拒否する「DMARC」などの仕組みがあります。

アンチスパム

受信したメールをスパムメールの傾向と照らし合わせて、スパムメールと判定された場合に隔離するセキュリティー対策方法です。スパムメールの判断は、「送信元サーバー」「差出人のメールアドレス」「タイトルや本文に使用される単語」などのポイントで行われます。フィルタリングによって無差別に送信されるスパムメールや迷惑メールをブロックすることが可能です。

マルウェア対策

マルウェアとは、悪意のあるソフトウェア全般を指します。巧妙なサイバー攻撃手法が増加している中、マルウェア対策は重要なセキュリティー手段です。ウイルスを含む多様なマルウェアを検知・駆除するために、メール本文や添付ファイルを送受信する際にスキャンし、感染を防ぐ仕組みが提供されています。
受信メールからマルウェアが検出された場合は、速やかに削除し感染を防止します。送信メールについても、マルウェアが検出された場合には削除し、送信を防ぐことで被害の拡大を防ぎます。また、最新のマルウェア情報をデータベースに蓄積し、動作監視と比較を行うことで、幅広いマルウェアに対応しています。

サンドボックス

受信したメールを仮想の環境で検証して、安全性を確認するセキュリティー対策方法です。サンドボックスとは、通常のシステムから隔離された仮想環境のことを指します。仮想環境でメール本文に記載されたリンクや添付ファイルを検証し、安全が確認できた場合のみメールがユーザーの端末へ送信される仕組みです。これにより未知のサイバー攻撃の手口に備えることができます。

TASKGUARD エンドポイントセキュリティーは、WithSecure(ウィズセキュア)社の技術を活用したクラウド型エンドポイントセキュリティーソフトです。業界トップクラスの高度な攻撃検知能力を備え、自動バージョンアップやパターンファイルの更新を行い、常に最新のウイルス対策を維持します。

また、ファイアウォールやIPS(侵入防止システム)を活用してネットワークのセキュリティーを強化し、標的型攻撃や脆弱性を狙った攻撃からデバイスを保護します。高い信頼性を持つこのソフトウェアは、企業のセキュリティー対策にもおすすめです。

TASKGUARD エンドポイントセキュリティーの詳細はこちらをご確認ください。

企業が行うべきセキュリティー対策

メールを通じて組織を狙うサイバー攻撃の手法に備えるには、具体的にどのような対策を講じるべきでしょうか。最後に、企業に必要なセキュリティー対策について解説します。
企業が行うべきセキュリティー対策

社内でセキュリティー教育を行う

従業員のセキュリティー意識向上のために社員教育を実施する方法です。全従業員に業務メールにおけるセキュリティーリスクと対策方法を周知します。これにより、よくあるサイバー攻撃の手口への理解を深め、攻撃メールによる被害抑制が期待できます。また、メール送信時のBcc・Ccの使い分け徹底や、チェック体制の強化といった誤送信対策へ全社的に取り組むのも効果的です。

自社のセキュリティー状況を確認する

現状の社内のセキュリティー対策を見直して、対策が不足している部分を洗い出すことが重要です。対策が不十分なポイントを特定できたら、想定されるサイバー攻撃のリスクに対して、適切なセキュリティーツールの導入を検討します。

現状の自社のセキュリティー対策では、どの程度の安全性を確保できているのでしょうか。まずはチェックリストを活用して状況をご確認ください。以下のページでは、全50項目のチェックリストを無料で配布しています。情報セキュリティーのご担当者様は、お気軽にダウンロード資料をご利用ください。

【お役立ち資料】機密情報漏洩を防ぐチェックリスト全50項目

メールセキュリティーソフトやシステムを導入する

すでにウイルス対策ソフトを導入している場合も、多様なサイバー攻撃のリスクに備えて、幅広く対応可能なソリューションを導入するのが望ましいといえます。例えば、ウイルス対策・メールセキュリティー・不正侵入検知といった複数のセキュリティー対策を一括で導入できる便利なソリューションも存在します。あらゆる脅威へ重層的に対策し、社内環境をセキュアに保つことが大切です。

企業のネットワークを包括的に保護するためには、WatchGuard Fireboxのような統合脅威管理(UTM)ソリューションを導入がおすすめです。WatchGuard Fireboxは、ウイルス感染、不正侵入、迷惑メール、ネットワーク攻撃など、幅広いサイバー脅威から守ることが可能です。

また、Webフィルタリングやアプリケーション制御などの機能を活用し、従業員のインターネット利用を安全にしつつ生産性を向上させます。さらに、管理がシンプルで、専門知識がなくても運用が容易な点も特徴です。複数の個別対策を組み合わせるよりも、コスト効率に優れた重層的なセキュリティー対策が実現します。

メールセキュリティー対策を強化して安全なコミュニケーションを実現

ここまで、企業のメールセキュリティー対策の重要性や、セキュリティーリスク、実施すべきセキュリティー対策などを解説しました。ビジネスシーンでは、業務での利用頻度が高いメールを狙ったサイバー攻撃の被害が増加傾向にあります。従業員を欺く巧妙な攻撃メールの手口も多くなってきました。そのため、メールの脆弱性を狙ったサイバー攻撃から自社を守るためにも、現状の対策状況を見直し、メールセキュリティー対策に効果的なソリューションを導入することが重要です。メール攻撃をはじめとしたサイバー攻撃に備えるセキュリティーソリューションをお探しの情報セキュリティーご担当者様は、お気軽に京セラドキュメントソリューションズまでお問い合わせください。
京セラドキュメントソリューションズが提供するお役立ちコラムでは、業務上の課題解決のヒントや、現在のビジネストレンドなど、知っておきたい情報を業種やテーマごとに発信しております。また、ペーパーレス化やセキュリティー強化などを詳しく解説したお役立ち資料を無料で公開しておりますので、ぜひご覧ください。