変化するインバウンド。体験型移行で注目されるデジタルサイネージの重要性

変化するインバウンド体験型移行で注目されるデジタルサイネージの重要性

2016年に日本を訪れた外国人旅行者数は2403万9000人に上り、4年連続で過去最多を更新しました。政府は観光を成長戦略の柱と位置づけ、ビザの緩和や消費税免税制度の拡充、観光プロモーションの強化に取り組んできました。無料Wi-Fi環境の整備や、交通・観光情報の多言語表記といった外国人旅行者の利便性を高める取り組みが実を結びつつあります。

文=山崎 俊明
IT関連誌やWeb媒体にて、ネットワーク、セキュリティ、通信キャリア、クラウドなどのIT記事を多数、取材・執筆している。国内外のITベンダーのソリューションに詳しい。

1、体験型重視へと旅行者の消費行動が変化

訪日外国人旅行者数が増える一方、旅行中の消費には変化が見られます。観光庁の「訪日外国人消費動向調査」(2016年7~9月期結果)によれば、訪日外国人旅行1人当たりの旅行支出は15万5133円で前年同期に比べ17.1%減少しました。

国・地域別では中国が22万7821円で同18.9%の減少。かつての中国人観光客による“爆買い”は鎮静化し、インバウンド消費は転換期を迎えています。中国人観光客に限ったことではありません。訪日観光のリピーターが増えるとともに、外国人旅行者の消費行動が変化しています。ショッピングに加え、食事や観光、スポーツ、自然体験ツアー、温泉入浴のような体験型重視にシフトする動きが活発化しているのです。その結果、従来に増して伝統文化、グルメといった各地域の魅力をタイムリーに発信する仕組みづくりが求められるようになりました。

その仕組みづくりを提言する一例として、政府の「明日の日本を支える観光ビジョン」(2016年3月30日策定)があります。観光先進国に向けて3つの視点と、10の改革を施策として挙げています。例えば、視点3では「すべての旅行者が、ストレスなく快適に観光を満喫できる環境」を取り上げ、無料Wi-Fi環境など「通信環境の飛躍的向上と誰もが一人歩きできる環境の実現」や、「中小事業者がインバウンド需要を取り込めるよう、ウェブサイトの多言語化を中心としたIT化を推進」が欠かせないとしています。また、2020年までに「病院・商業施設等における多言語音声翻訳システムの社会実装化」を目指します。観光ビジョンの実現には、多言語コンテンツの充実が欠かせません。

2、情報提供に役立つデジタルサイネージ

観光情報の発信や、ICT活用の手段として期待されるツールの1つにデジタルサイネージがあります。例えば、政府の「IoTおもてなしクラウド事業」では、交通系ICカードやスマホ、デジタルサイネージなどのデバイスと、共通クラウド基盤を活用したサービス連携の実証実験を実施する予定です。

訪日外国人旅行者の入国時に個人の属性情報をスマホに登録し、観光地やショッピングモールなどに設置したデジタルサイネージにスマホをかざします。クラウド上の翻訳サーバーや地域情報サーバーと連携し、個人の属性に応じた言語での情報提供や、店舗、レストランなどでの多言語表示を可能にする取り組みです。

多言語対応により、外国人旅行者は観光情報を理解できるようになります。レストランを選ぶ際には、ハラールフード(イスラム法にのっとった食べ物)を提供するレストランマップを表示するなど、宗教上、食事内容の制約がある観光客も安心して食事を楽しめるようになるのです。

さらに、デジタルサイネージとスマホを連携させ、災害時の避難場所情報、交通情報を提供し、安全に誘導するといったサービスも想定されています。

観光地では、すでにデジタルサイネージを活用したサービスを展開し始めています。例えば、多くの外国人観光客が訪れる京都。市バスの車内に設置されたディスプレーに、有名な寺社の最寄り停留所案内とともに、寺社への道案内を多言語で表示しています。外国人観光客は英語や中国語、韓国語で表示内容を確認してバスを乗り降りできます。これまで外国人旅行者の悩みの種だった「日本語」の問題を解消するとともに、観光地のイメージアップにもつながります。

政府では2020年に4000万人の訪日外国人旅行者を目標に掲げます。このうち、リピーターは2400万人を見込んでいます。デジタルサイネージを活用し、多言語による情報提供をはじめとした、日本ならではのきめ細かな「おもてなし」は、外国人旅行者の満足度を高め、訪日観光のリピーターを増やすでしょう。

なお、デジタルサイネージ活用の成否は、配信するコンテンツの良しあしがカギとなります。デジタルサイネージコンテンツのつくり方をまとめた資料(PDF形式)を用意しましたので、ぜひ参考にしてください。

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