未来の新機種に適用されるより高度な印刷プロセスを創出。

藤井 駿策Shunsaku Fujii

技術本部 プリンター統括技術部 PT21課
2016年入社 理学系研究科 
物理科学専攻修了
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WORK & PEOPLE INTERVIEW

WORK & PEOPLEINTERVIEW

省エネかつ高品質な、
定着プロセスの実現を目指して。

電子写真方式による印刷では、電気的な力で粉体トナーを移動させて画像を形成し、最後に熱と圧で粉体トナーを溶かして用紙に定着させるという仕組みが用いられています。私は主にこの定着プロセスの要素技術開発を担当しています。電子写真方式の複合機やプリンターの消費電力の約7割は定着プロセスが占めていますので、より少ない電力で高品質な定着プロセスが実現できるよう開発に取り組んでいます。
定着温度には目標値があります。その目標値に値を近づけることが定着プロセスの質向上につながりますが、その過程で予期しない問題が生じることは日常茶飯事です。課題解決に向けて、何度も仮説を立てて改善に取り組むことは決して楽ではありません。しかし、要素技術開発とは製品開発の前段階に当たる工程であり、日々発生する課題をひとつ解決すれば、その分製品の完成に着実に一歩近づくことになります。定着温度を思惑通りにコントロールして目標とする数値が出せたときには、大きなやりがいを感じられます。

省エネかつ高クオリティな定着プロセスの実現を目指して。

専門外の知識を習得し、
会社全体の業務効率の改善に貢献。

要素技術開発を含め、あらゆる業務には必ずタイムリミットがあります。そのため、目の前の業務をこなすだけではなく、業務そのものの効率化に取り組むことが、より早く、より高品質な製品を実現することにつながります。私は以前、ある製品の開発プロジェクトにおいて、業務効率化のために各実験データをチーム全員で共有できるシステムの提案を行いました。システムを構築するために、VBAとPythonの知識が不可欠でしたので独学で習得しました。主にデータ収集に関する要素にVBAを、その解析にPythonを活用し、実験データを共有できる場所と、そこから必要なデータを抽出できるシステムの作成に成功しました。
現在、開発の省時間化に向けて、他のチームにも本システムを導入する動きが出始めています。自分の取り組みが社内で広く役立てられていることを嬉しく思うと同時に、VBAとPythonの知識を深めたことでソフトウェア開発を専門とする方と意思疎通がしやすくなり、自身の成長を実感しています。
この成果によって共有されたデータをさらに活用するには、Deep Learningなどのより高度なパターン認識技術の習得が必要になります。専門性の高い分野なので一筋縄ではいかないと思いますが、今後も貪欲に知識の吸収に努めていきたいです。※VBA マイクロソフト社が、同社のアプリケーションの機能を拡張するために開発したマクロ言語。
※Python コードが扱いやすいことが特徴とされるプログラム言語。

専門外の知識を習得し、会社全体の業務効率の改善に貢献。

次の開発フェーズを見据えて、
新たなスキル習得に励む。

現在行っている定着プロセスの要素技術開発は、2年後にリリース予定の新機種開発プロジェクトの一部という位置づけです。現在の定着プロセスの要素技術開発が終了した後は、その成果を実際にどう製品に活用していくかを検討する段階に移ります。このフェーズを経験するのは私にとって初めてのことですので、来るべき日に向けてしっかりと準備をしていきたいです。また、次の段階では要素技術開発で得られた成果を他のチームの人に説明する必要があります。専門外の人にも定着プロセスについてわかりやすく説明できるよう、プレゼンテーションやアウトプットの手法などについても理解を深めていきたいと考えています。

次の開発フェーズを見据えて新たなスキル習得に励む。

ONE DAY SCHEDULE一日のスケジュール

8:30

出社

朝礼の後メールチェック。他のメンバーによる検証結果についてのメールがある場合はひと通り目を通す。

10:00

シミュレーション

定着プロセスの要素開発におけるシミュレーションを行う。開発の進捗次第では丸1日をシミュレーションに割くこともある。

13:15

実験

12時15分から1時間の休憩を取った後、シミュレーションによって導き出した予測に対して、実測を行うことで裏付けを取る。

16:00

シミュレーションもしくは実験

予測と実測の結果に大きな隔たりがあった場合、再度シミュレーションと実験を実施。予測と実測の結果が合うまでトライ&エラーを行う。

17:30

翌日の準備

その日の開発における成果を振り返り、翌日の準備を行い帰宅。

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WORK ENVIRONMENTチーム紹介

チーム紹介

私が所属している部署には5つの課があり、そのうち2つの課が要素技術開発を手掛けています。所属メンバーは、30代の責任者が1名、20代と30代のメンバーが半々と、比較的若手が中心の構成となっています。若手でも重要な設計を任されることが多いですが、その分フォローが手厚く、若手が先輩や上司に気軽に相談しています。実験場では、毎日のように各メンバーが課題解決のアプローチを持ち寄り、盛んにディスカッションが行われています。