大きく動き出した
新しい京セラドキュメント
ソリューションズを、語る。

CROSS TALKNEW BUSINESS

“私たちだからこそ”の挑戦が、
人を育て、世界のものづくりを
変えていく。

ドキュメント機器事業を中心にビジネスを展開している京セラドキュメントソリューションズでは今、新しい事業やものづくり革新への挑戦が着々と進行しています。会社概要からはうかがい知れないその先端的な取り組みや、求める人材について、技術開発の挑戦を牽引する部長2名に語り合ってもらいました。

宮村 博昭

宮村 博昭Hiroaki Miyamura

技術本部 ARD統括技術部
1987年入社

内田 進一

内田 進一Shinichi Uchida

技術本部 DPS統括技術部
1993年入社

ノウハウを駆使して挑む新規事業。
世界にかつてないインクジェットプリンターを。

当社はドキュメント機器事業をグローバルに展開していますが、就職活動中の学生の方によく聞かれるのは、進行するペーパーレス時代における我が社の将来性です。これに対する一つの答えとなるのが、今まさに私が牽引している商業用・産業用インクジェットプリンターの開発でしょう。理由は、これまでに培ってきた画像処理技術やインク開発に必要な化学系要素といった技術資産を生かせることや、京セラグループの事業の中に、キーデバイスとなるプリントヘッドの事業が存在していることが、開発を有利に導いてくれました。カタログやちらし、伝票などの用紙への印字出力を担う商業印刷の分野では、インクジェット方式の場合、乾燥との闘いが待っています。たとえばプリントヘッド内のインクが乾燥により粘度が上昇し、通常通りの印刷品質が得られない場合があります。一方で、用紙に吐出されたインクに速乾性がないと、用紙の排出途中に接触した部品にインクが付着するといった不具合が発生します。
A3やA4などのカット紙を高速で印字搬送しつつ、前述の課題を解決出来ている商業用インクジェットプリンターはまだ世の中に多く存在していません。我々はこのインクの乾燥に関する技術的な課題を解決する事で、現状主流となっている”トナーを熱で溶かして用紙に定着させる電子写真方式”の商業用プリンターに対して、圧倒的な印刷スピードと低消費電力という価値をもつインクジェットプリンターをお客様へ提供する事を目指して開発してきました。
インクそのものの改良とプリントヘッドの制御技術の向上などにより、ようやく難問をクリアして、商品化のめどが立ったところです。

電子写真方式で勝負しているメーカーはインクジェット方式への転換にはなかなか踏み切れないでしょうから、そこに切り込めれば大変有望ですね。実現すれば、低消費電力で交換部品などの廃棄物も必要ない。環境に優しく経済的であることを追求してきた当社ならではの商品となりますね。もう一方の産業用インクジェットプリンターも、分野として大変おもしろいのでは?

インクジェット方式の場合、出力する素材が紙だけでなく生地や壁紙、タイルなどと幅広く、いろいろな用途に展開できますからね。すでに、大量の水を必要としない環境負荷低減にもつながる、従来にない布染用のインクの開発などを始めています。

非常に楽しみです。

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待っていないで自ら生み出そう!
未来のものづくりや社会を変える、人と共に働く自律型AIロボット。

私が進めているのは、商品ではなく、自社のものづくりを革新するための自律型AIロボットの研究開発です。

産業用ロボットやAIはたくさん商品化されていますが、自律型AIロボットというのはまだ市場に存在していませんよね。

はい、産業用などの既存のロボットメーカーは、新しい分野の人と共に働く自律型のAIロボットなどの製品開発に対して、既存の産業用ロボットとサービスや販売で競合するため、開発に消極的です。これまでの既存ロボットは、生産性の視点で導入をしてきましたが、これからの社会は人手不足を含めた、新たな価値を提供できるロボットが求められていて、それが人と共に働ける自律型のAIロボットです。このロボットには未来のモノづくりを変える可能性を秘めていますが、待っていてもどこも手掛けてくれないので、じゃあ自分たちで作ろうと考えたわけです。実際にいいものができて、京セラグループ以外にも欲しいというところが出てくれば、他社への販売もありえるかもしれません。

目指すは、人と共に働ける協働型ロボットと聞いています。

それを実現するために、まず一つは、三次元の物体の認識を可能にする技術、もう一つはエンド・イフェクターと言われる“手”にセンサを組み込んで行う制御技術の研究開発に取り組んでいます。どちらもまだ世の中にないものですが、制御技術については、これまで培ってきた独自の既存技術を生かすことができます。欧米や中国などの先を行くにはスピードが重要なので、大学や他企業との連携にも注力しています。

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少数精鋭で社会と環境への貢献を目指すなか、
若手の成長という大きな収穫が。

ものづくりを変革するということでは、われわれが進めているインクジェットプリンターの設計にも取り入れることが決まっている“モデルベースデザイン”への取り組みも重要ですね。

当社は売上規模に対して低速機から高速機までのフルラインナップの製品を持っているにもかかわらず、同業最大手に比べると圧倒的に少人数で開発を行っています。この状況で開発競争に勝っていくためには、設計・生産工程を大幅に効率化するしか方法がないのです。だから、モデルベースデザインにも自律型AIロボットにも、まさしく社運をかけて取り組んでいるわけです。モデルベースデザインは、かなり高度な数学の知識が必要だったり品質工学の考えを学ばなければならなかったりするため、導入への障壁が高く、グローバル競争の激しい自動車メーカー以外にはなかなか広がらずにいます。われわれも最初は、部内のメンバーに宿題を出して、モデル化とは何かと言った基本的な考え方や、それを実際に活用するための数学を学ぶところから始めました。この時、私はメンバーに「技術開発は指数関数的に覚えることが増えるため、従来どおりの方法でやっていたのでは絶対に先輩を追い抜けない。でもやり方を変えれば簡単に追い抜ける」と話すと、特に若手は必死で食らいついてきて、取り組みを進める原動力となってくれました。乗り越えたメンバーは新しいものにチャレンジすることに自信をつけて、「自律」と「自立」を兼ね備えた人材に成長しました。今のAIロボットの取り組みもぐんぐん引っ張ってくれていて、私は黙って見ているだけで物事が進んでいきます。

インクジェットプリンターの開発においても、たとえばインクは、基本的にトナー開発をやっていた化学系技術者が1から新しい仕事に挑戦してきたわけです。そんななかで、電子写真方式だけやっていたら育たなかったような技術者の中から、発想力豊かな人材が育っています。

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最初は真っ白で構わない。
自分の成長を楽しめる人を応援します。

大切なのは挑戦ですね。挑戦こそが人を育て、次の時代を拓いていく。われわれの会社の一番の魅力は、この挑戦を尊ぶ社風でしょうね。たとえどんなに大きく失敗をしようとも、果敢に挑戦した人は挑戦しなかった人より高く評価される文化が根づいています。

それに、チャンスは余るほどあります(笑)。会社としても、やりたいことがたくさんあるので、きっと誰にでもチャンスが巡ってきます。失敗に対して寛容度が高いから、われわれも安心して若い人に任せることができますね。

今の若い人は、一度新しいことにチャレンジし、壁を乗り越えるとすごく伸びる気がします。だから、うまくサポートして壁を越えさせてあげたい。最近はそればかり考えています。

私も、仕事を任せる時に、年次などは全く問題にしません。知的労働を若手が担い、手足を動かす仕事をベテランが担うということも、普通にやっています。宮村さんがおっしゃる通り、若い人は一つ乗り越えると発言の声が変わり、「次はこれをやりたい」と自ら手を挙げるようになる。そんな風に、いいスパイラルが生まれて若手がぐんぐん伸びていける環境があるのが、京セラドキュメントソリューションズの一番の強みではないかと思っています。

取材当時の内容です。