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特集2007年度 「長寿命設計のプリンター・複合機を軸とする、
京セラミタの環境経営」

「長寿命設計のプリンター・複合機を軸とする、京セラミタの環境経営」メインイメージ

この対談は京セラミタの執行役員常務・技術本部長 厳島圭司をホストに、ゲストとして神戸山手大学人文学部環境文化学科教授 カールハインツ・フォイヤヘアト氏を、対談の進行役として、(株)環境管理会計研究所研究員 川原千明さんをお招きし、エコシス誕生の背景や、そのコンセプトおよび特長、市場の評価などを紹介するとともに、京セラミタがグローバル企業として環境経営に取り組む姿勢、また今後の環境経営の方向性について語り合っていただきました。

カールハインツ・フォイヤヘアト氏 写真

ゲスト:

カールハインツ・
フォイヤヘアト

神戸山手大学
人文学部環境文化学科教授

厳島 圭司 写真

ホスト:

厳島 圭司

京セラミタ株式会社
執行役員常務・技術本部長

[ 進行担当 ] 川原 千明さん

>> 特集2007年度1
エコシスは独自の技術をベースに、経済的・社会的価値を提供する製品です
>> 特集2007年度2
「環境」を事業の柱として位置づけ、環境保全活動に真摯に取り組んでいます

エコシスは独自の技術をベースに、経済的・環境的価値を提供する製品です

エコシスはどのような経緯で開発されたのでしょうか?

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厳島京セラは1986年6月に、ドラムカートリッジを搭載したプリンターを発売して以来、高い利益率を達成していたのですが、他社とは異なる価値を持つ製品をお客さまに提供するべきだと考えていました。
一方、京セラはレーザープリンター事業とは別の分野で、アモルファスシリコンドラムという独自の技術を持ち、大型の複写機用に供給していたので、 OPC(Organic Photo Conductor:有機感光体)ではなく、アモルファスシリコンドラムを搭載しようと考えたのです。そして、何度もチャレンジと失敗を繰り返した結果、「長寿命化」こそ、お客さまに大きなメリットを提供するポイントだという結論に至りました。その発想から生まれたプリンターが「お客さまにとっての経済価値性能」と「環境性能」というふたつのすぐれた価値を提供することになったのです。

フォイヤヘアト技術開発によって、経済的・環境的価値を獲得したのですね。このふたつの価値とはどのようなものでしょうか。

厳島レーザープリンターが初めて市場に登場した1983年は、まだまだ1枚当たりのプリントコストやドラムカートリッジの交換に伴う廃棄物の問題に関心は高まっていませんでした。当時の1枚当たりのプリントコストは国内では約5円。京セラはそれを「高すぎる」と考え、消耗部品を長寿命化することで、お客さまが負担するコストを低減し、利益をお客さまに還元しようとしたわけです。

フォイヤヘアトプリンターのコストを、イニシャルコストと運用コストを含めてとらえ、それを低減化しようとしたのですね。ところで、もうひとつの「環境性能」とはどのようなことなのでしょうか。

厳島新しいレーザープリンターの1次試作機が完成した1990年、稲盛名誉会長からアドバイスを受け、「地球環境にやさしい」を最大の訴求点にするエコシスコンセプトが生まれました。1992年にエコシスの販売をドイツでスタートしたときは、「お客さまにも環境へのコストを負担していただく」という観点から、本体価格を高く設定しました。

フォイヤヘアトエコシスが環境にやさしい製品であるということは、当時、ドイツの人たちに理解されましたか。

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厳島わりと理解は早かったと思います。エコシスのドラムは30万枚に1度の交換、トナーコンテナは2万枚ごとの交換で済むという点が環境保護の視点で注目されたのです。ヨーロッパでは、官公庁や大企業への一括導入が進みましたし、マスコミなどのメディアにもよく取り上げられました。

フォイヤヘアト1990年代、ドイツでは企業に厳しい環境規制がかけられるようになったので、注目度も高かったですね。それにしても、製品のライフサイクル全体を考えて、消耗部品を長寿命化していく過程では、いろいろ苦労があったと思います。

厳島それはもう。1万枚、5万枚といった寿命しかなかった数多くの周辺部材も、アモルファスシリコンドラムと同様、すべて30万枚の寿命に目標を設定したことで、技術者にとって非常に高いハードルになりました。また、梱包材も再生材であるパルプモールドを素材としたものを新たに開発しました。

フォイヤヘアト当時の市場から考えても、ハードルの高さが想像できます。簡単に長寿命化といっても、レーザープリンターを構成するパーツの多くは、消耗部品ですよね。

厳島そうなんです。それらの部材をすべて長寿命化するには、挑戦者としての意識を技術者全員が持つ必要がありました。

フォイヤヘアト他のメーカーにないものをつくりたいという想いが原動力になったのでしょうね。その後、御社のビジネスモデルに追従する企業は登場しましたか。

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厳島アモルファスシリコンドラムの開発だけでなく、周辺部品の開発も含め、技術的な参入障壁もありますから、現状ではまだ当社だけです。

フォイヤヘアト御社は、独自技術を搭載した製品を実現しながら、環境に対してペイできる価格を設定し、さらに運用コストの面ではお客さまのメリットを生み出している。そこに大きな特徴がありますね。

厳島ただ、「環境にやさしい製品ですからご利用ください」という発想は良くないと思っています。お客さまに喜んで製品をご使用いただく中で、私たちが環境負荷を下げていくことが大切だと考えているのです。

特集2007年度2
「環境」を事業の柱として位置づけ、環境保全活動に真摯に取り組んでいます

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